搬送ベルトにもさまざまな種類があり、その用途ごとに求められる特性が異なります。また時代が進むにつれ新しい素材や技術が登場し、搬送ベルトも進化しています。もし今、作業効率や生産性を向上するための施策をお探しなら、中興化成が研究・開発を続けている「ふっ素樹脂ベルト」がお手伝いできるかもしれません。
一般的な搬送ベルトの主流素材は「金属」「ゴム」「樹脂」
搬送ベルトの歴史は古く、その始まりは古代エジプトで麻の帆布を使ってレンガを搬送したという記録があるほど。その後、18世紀半ばに起こったイギリスの産業革命頃からは帆布入りのゴム製搬送ベルトが使われるようになりました。日本では1920年代にゴムで被覆した木綿の搬送ベルトが開発されて以降、さまざまな素材を使った搬送ベルトが使われるように。そして現在、搬送ベルトは金属、ゴム、樹脂の3つの素材が主流となっており、さまざまな用途に合わせて使い分けられています。
「金属ベルト」は、導電性、洗浄性、クリーン性、耐熱性といった金属の特性を生かし、半導体や電子部品の帯電防止搬送のほか、食品を直接のせる製造ラインなどにも使用されています。柔軟性や耐衝撃性を備えた「ゴムベルト」は、工場内での汎用コンベアベルトを始め、屋外の採石プラントで土砂や砕石などを搬送する際にも多用されています。
また、主にポリエステル繊維の表面をポリウレタン等の樹脂素材でコーティングした「樹脂ベルト」は、加工がしやすく、比較的薄いために使用時の電力量が少なくてすむ、無臭といった特徴を備え、近年あらゆる業界へと活躍の場を広げてきました。
そして今後の発展が楽しみなのが、「ふっ素樹脂ベルト」。ふっ素樹脂の特性である、耐熱性・滑り性・非粘着性・耐薬品性・低摩擦性、絶縁性といった性質を同時に兼ね備え、食品をはじめ、繊維・建材・プラスチック・セラミックスなどのさまざまな製造工程で使用されています。
今お使いの搬送ベルトに、こんなお悩みはありませんか?
中興化成には日々、搬送ベルトをお使いのお客様からさまざまなお悩みの声が届きます。
ここではその中から、特に多いお悩み例をいくつかご紹介しましょう。
お悩み①高温の材料や製品を搬送したい
パンや炊飯、不織布の製造工程やシュリンク包装を施した高温の材料・製品などを搬送したい。
お悩み②高ドロドロ・ベタベタする製品を、スムーズに運びたい
ドロドロしたゴムやベタベタしたチョコレート、パンやハンバーグの生地などがベルトにくっ付いてしまう。生産性を上げるために、くっつけずに運びたい。
お悩み③紫外線や薬品でも劣化しない搬送ベルトが欲しい
ウレタンやゴム製の搬送ベルトでは、紫外線による劣化が早い。
UVを照射する殺菌ラインや熱硬化性樹脂の製造、薬品を使用しても劣化しない搬送ベルトが欲しい。
お客様のお悩みを「ふっ素樹脂ベルト」が解決しました!
ふっ素樹脂ベルトがお悩みを解決できる理由は、ふっ素樹脂が持つ優れた性質にあります。
お悩み①高温の材料や製品を搬送したい
解決できるふっ素樹脂の特性:耐熱性
ふっ素樹脂はプラスチックの中ではトップクラスの耐熱性をもっています。中興化成のふっ素樹脂ベルトは+260℃という高温でも使用可能なので幅広い業種での製造工程に採用されています。
お悩み②ドロドロ・ベタベタする製品を、スムーズに運びたい
解決できるふっ素樹脂の特性:離型性
ふっ素樹脂はいかなる物質もくっつかない性質をもっています。中興化成のふっ素樹脂ベルトは、ベタベタ・ドロドロしたものを滑らかに搬送させ、万が一くっついても容易に剥がせるため清掃も簡単です。
お悩み③紫外線や薬品でも劣化しない搬送ベルトが欲しい
解決できるふっ素樹脂の特性:耐候性・耐薬品性
ふっ素樹脂は紫外線や湿気などの影響をほとんど受けない特性があります。また、ほとんどの薬液や溶剤にもおかされません。中興化成のふっ素樹脂ベルトは、一般的な搬送ベルトでは耐えられない環境でも使用されています。
他に類を見ない優れた性質を持つふっ素樹脂を加工した「ふっ素樹脂ベルト」は、食品から包装・建材・化学業界に至るまで、さまざまな業界で幅広く活用されています。それぞれの業界でどんな特性が生かされているのか、代表的な例を簡単にご紹介しましょう。
食品製造業界
炊きたてアツアツのご飯を、スムーズに搬送
炊き上がったばかりのご飯は、高温な上に水分を含んでベタベタしています。そんなアツアツのご飯を適度にほぐしながら運ぶには、「ふっ素樹脂ベルト」が最適。その高い耐熱性と離型性で、次の工程へとスムーズに搬送することができます。
包装・梱包業界
高熱のフィルムをくっつけずに搬送
フィルムとフィルムをくっ付けて袋をつくる、製袋(せいたい)業界では「ふっ素樹脂ベルト」が製袋機の中に組み込まれています。フィルムを溶かす温度は100℃以上からなので、シールバーにフィルムがベタつくことがなく、スムーズに作業を進めるためには離型性と耐熱性が求められます。「ふっ素樹脂ベルト」なら、その両方の特性を兼ね備えています。
建材業界
タイルカーペット製造のプレス時の高温に耐え、ゴムのベタつきを防ぐ
建物の内装材として欠かせないタイルカーペットは、表面の布と裏面の塩ビ樹脂をプレス機で貼り合わせて作られています。ここでも、塩ビ樹脂がベタつかない離型性とプレス時の温度に耐える高い耐熱性が求められるため、「ふっ素樹脂ベルト」が活用されています。
化学業界
紫外線・薬品・熱に強く、離型性も優れ、化学素材の製造に欠かせない!
「ふっ素樹脂」は、長時間におよぶ紫外線照射でも劣化せず(耐候性)、ほとんどの薬品にも耐えられる(耐薬品性)ため、化学素材の製造現場の搬送ベルトとしても使われています。また、ゴムや樹脂・接着剤といったさまざまな素材の製造工程では、ほかにも耐熱性や離型性といった特性を同時に求められます。そのため全ての特性を兼ね備えた「ふっ素樹脂ベルト」が採用されています。
現代社会において、搬送ベルトは、大量生産・大量消費を根底で支える“陰の立役者”。そしてふっ素樹脂の性質を付与した中興化成の搬送ベルトは、その高い性能によって作業効率や生産性を高め、ひいては私達の暮らしをより豊かにしてくれます。
今お使いの搬送ベルトに少しでもお悩みの際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ベルトの購入・現場施工等についてのお問い合わせ先
中興ベルト株式会社
0120-117-388(無料)
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